留学先の国の特徴や留学情報をご紹介。
国ごとの違いを明確に知り、自分にあった留学先を見つけましょう。

このページは2024年に調査した内容を掲載しています。

イギリスにはロンドン大学、マンチェスター大学、ベルファストクイーンズ大学、ウェールズ大学などの連邦(Federal)大学という大学形態があります。これらの大学は、傘下にいくつかの大学やカレッジがあり、傘下のそれぞれの大学が「大学」と同じ権限を持っています。そのため総合大学を一つの学校として数えるか、総合大学傘下の大学・カレッジをそれぞれ一つの学校として数えるかによって違いが出るため、以下の大学とカレッジの学校数はおおよその目安で示しています。

大学(University)
いわゆる総合大学で、数としては90ほど存在します。イギリスの高等教育機関は、通常、Higher Education Funding Council(HEFC)という、国が設立した高等教育助成機関から資金提供を受けています。この意味で、イギリスのほとんどの大学は国立(王立)となります。私立大学に関してはバッキンガム大学などが有名です。

カレッジ(College)
限られた分野を教える高等教育機関で、専門学校のような側面を持ちます。数は70ほど存在します。他の英語圏、アメリカやカナダとはカレッジの定義が異なりますので、注意しましょう。
 

高等教育機関(主に大学)では学士号を取得することができます。
通常3年(コースによっては4年)。専攻分野に応じて、BA(芸術学)、BSc(理学)、BEd(教育学)、BEng(工学)などの学士号を取得することができます。

大学院レベルでは修士号と博士号を取得することができます。
大学院修士課程コースでは、学部課程や社会経験などで得た特定の分野の知識をさらに深めること、または全く異なる分野の研究を進めることができます。講義主体、研究主体の2種類があります。
博士号(PhD/DPhil)は、高度な研究を必要とする資格です。必須ではありませんが、一般的には博士号取得前に修士号を取得します。

学士号取得後にさらに研究を進めたい学生向けに、様々な選択肢が提供されています。
大学院サーティフィケートおよびディプロマ・コースでは、新たな研究分野を学んだり、学士号で習得した知識やスキルをさらに深めたりすることができます。
コンバージョン・コースは、学位を取得後、就職に備えて専攻分野を変更する大学院の職業資格コースです。

大学によっては学位以外の資格取得の為のコースを設けています。
ファウンデーション・ディグリー(Foundation Degree)
学士号コースの最初の2年間に相当します。ファウンデーション・ディグリー修了後は、学士号の3年次に編入することも可能です。

高等教育ディプロマ(DipHE)
DipHEの学位は学士号コースの最初の2年間に相当するとされています。主に看護やソーシャルワークなど特定の職業・職種に関する科目で構成されています。DipHEで修了した関連分野の学士号コースの3年次に編入することが可能です。

高等教育サーティフィケート(CertHE)
特定の職業、または学問分野に特化したコースで、CertHEの学位は学士号コースの1年次に相当します。さらに学習を進めることで、ファウンデーション・ディグリーや高等教育ディプロマを取得することができます。

ハイヤー・ナショナル・ディプロマ(HND)
成績により学士号の3年次に編入することができます。

イギリスの大学では、学部レベル、大学院レベルともに多種多様なコースを提供しています。留学生に人気のある科目としては、会計、ファイナンス、農業、人工知能、ロボット工学などがあります。

学部課程の入学資格は通常、専攻分野の関連科目で入学に必要な資格(Aレベル、国際バカロレア、スコティッシュ・ハイヤーなど)を取得していることを条件としています。

大学院コースへの入学には、通常、関連分野の学士号取得が条件となりますが、職業経験が入学要件として考慮されることもあります。また英語が母国語でない場合は、英語能力試験を受けるか、英語能力証明書を提示する必要があります。

大学進学準備コース
一般の日本の高校を卒業した場合、国際バカロレアを取得しているのは稀なケースであるため、直接イギリスの大学に進学することは難しく、大学進学準備コースで、大学での授業についていくためのアカデミック英語とスタディスキルを身につける必要があります。多くの大学で大学進学準備コースが提供されている他、日本で受講できる場合もあります。

留学生へのコースを提供している大学として、例えばキングストン大学では、留学生向けコースとして学部コースの他、大学院コース、ファンデーションプログラム、修士前プログラム、研究プログラム、交換留学コースなど様々なプログラムを提供しています。

ロンドンキングスカレッジでは生物学と化学、ビジネス管理と社会科学、コンピュータサイエンスと数学、経済学と数学、工学と数学、世界政治と社会科学、教養と社会科学、数学と経営管理、数学と物理学の9つの専攻に対応する国際ファウンデーションコースが用意されています。キングス大学または他の大学の学士課程への進学に備えることができます。
 

大学の学費はコースや専攻によって異なるので大学のWebサイト・要項等で確認する必要があります。以下はいくつかの大学・コースの例です。
 
University of Aberdeenの法学コース 20,800ポンド/年
University of Southamptonの音響工学コース  27,400ポンド/年
City, University of Londonのファイナンスコース 24,500ポンド/年
Birkbeck, University of Londonのビジネスコース 13,215ポンド/年
University of Brightonの芸術史と視覚文化コース 13,842ポンド/年
University of Aberdeenの会計財務(修士)コース 27,000ポンド/年
University of Southamptonの海洋学(修士)コース  26,352ポンド/年
King's college Londonのファウンデーションコース(生物&化学) 24,800~28,700ポンド/年
インターナショナル・ハウス・マンチェスターの試験準備コース(受講時間21~25時間)で授業料200~299ポンドとなっています。
 

大学の学部課程への出願は、UCAS(Universities Common Application Authority)を通じてオンラインで行います。出願締切日はUCASのウェブサイトで確認できます。
一方、大学院課程の出願の場合は、UCASではなく申請先の大学、教育機関のウェブサイトから直接オンラインで申請することが多くなっています。
 
UCAS上で学歴・職歴の記入、志望理由書の提出を行い入学願書の記入が終わったら、自身の学業成績や能力をよく知る指導教員や社会人などに推薦者となるよう依頼し、推薦欄に推薦者のEメールアドレスと電話番号を記入します。最後に、出願料をオンラインで支払います。

書類提出後は、UCASプロフィールの「Track」にログインすることで、いつでも進捗状況を確認することができ、また、出願に関する最新情報があった場合はEメールで通知されます。大学に合格した場合は、UCASから通知が届き、基本的には入学が確定しますが、場合によっては、現在の学業や英語テストで一定の基準を満たせば、という条件付き合格となることもあります。

大学からの合格オファーを受けたら、UCASのウェブサイトから返信する必要があります。
複数の合格通知を受け取った場合は、第1志望(Firm Acceptance)と第2志望(Insurance Acceptance)を選びます。第2志望は、試験結果が合格水準に達せず、第1志望に入学できなかった場合の保険の役割を果たします。
入学を希望するコースから無条件合格(入学条件をすでに満たしている)を得た場合は、他の保険コースを選択せず、希望するコースに入学する意思を示しましょう。
返信は合否が出そろった後、もしくは結果待ちの出願をすべて取り下げた後に行います。

学部または大学院(修士課程)を修了した後、Graduate routeビザを取得すると、その後2年間、イギリスで就労経験を積むことができます。博士課程の場合はその期間が3年間となります。
ロンドン日本人学生会などの学生のつながりや、居住地域・出身地区をベースとする様々な日本人会があります。
EU外での留学生の出身国は中国(15万人以上)、インド(12万人以上)、ナイジェリア(4万人以上)が多く、それに米国・香港・マレーシア・バングラデシュ等が続きます。

独立行政法人日本学生支援機構(JASSO)は、
文部科学省が所管する団体です。
学生支援を先導する中核機関として、「奨学金事業」
「留学生支援事業」および
「学生生活支援事業」を
総合的に実施し、
次世代の社会を担う豊かな
人間性を備えた創造的な人材を育成すると
ともに、
国際理解・交流の促進を図ることを目指しています。